▼第0試合△川畑&志賀(10分時間切れ引き分け)多聞&泉田△泉田…久しぶりに見たわ。昔から紙テープの量だけは凄いよなぁ。相撲上がりは伊達じゃないってか?
多聞ちゃんがダークマッチとは…現状を考えるとしょうがないけど、過去の輝きを知る者としては寂しい限り。ただバチバチでのバラモンタモンやサムライTVの中継での理路整然とした解り易い解説は個人的に大好きです!
この中で言えば、川畑さんがここ最近では一番頑張っている印象。8・29のディファ大会で小橋さんに挑んだ白GHC戦でもよく頑張ってました。
実際この日も、得意のセントーンを武器にまだ明るくてざわめく場内を沸かせていました。
志賀のアニキは、この日も自らの試合が終わるとすぐにTシャツを着込んで第1試合からセコンドに付いていました。サムライTVでの中継の解説も思ったより聞き辛くなくて良かったよ!
そして、この試合が終わると場内は暗転し、エメラルドグリーンのレーザー光線が飛び交う中、大会の開始を告げるかのように流されたのは、懐かしのタイガーマスクのテーマ!!
この曲の旋律は、何処か哀しげである一方で、これから先に起こる何かを期待させるようでもあって…
これはきっと、第1回Jrヘビー級リーグ戦の出場者決定戦にかけてるのかなと思いました。
▼第1試合 Jrヘビー級リーグ戦出場者決定戦○平柳玄藩(8分33秒 片エビ固め)伊藤旭彦●※昇龍玄藩
↑ブリッジには光るモノがある伊藤のJレッグロールC伊藤と玄藩…正直この2人のどちらかを落とすってのもなかなか酷なマッチメイクだと思う。
今の勢いから行けば玄藩だと思うけど、伊藤にはこのリーグ戦を浮上のキッカケにしてもらえればと思っていたので、結構ハラハラしながら勝敗の行方を見守っていました。
結果、リーグ戦への切符を掴み取ったのは平柳玄藩!
レフェリーの目を盗んで伊藤の股間を蹴り上げ悶絶させてから、ロープに飛んでランニング式の昇龍玄藩!
もとい本人曰く
「昇天玄藩」で、伊藤を豪快にかち上げて説得力充分の勝ち名乗りを上げました。
う〜ん伊藤…なかなか燻ってる現状を打破出来ないですね。これが新日や全日ならしばらく海外での武者修行とかって手もあるんだろうが、残念ながら今のノアではそういう手法は用いていない…。
とにかく今の伊藤はファイプロで言うところの、エディットを作成する時のデフォルト1みたいな感じなのだ。
つまり、強い個性が欠けているってことです。
青木の様に腕ひしぎ一本に拘る【技】なり、ゲンバ御大の如く突き抜けた【キャラクター】なり、何か一つコレなら誰にも負けないっていう強みを身に付けて貰いたい。
それも早急にだ!!
これで本当に次期ナビのリーグ戦に出場出来ないならば、しばらくROHに参戦とかは無理なんでしょうか?!
一方の玄藩は、ガラにもなく花道を下がる途中に三沢さんの遺影を見上げペコリと一礼して下がっていきました。
王道の流れを汲むこのマットで突然変異的に生まれた悪童キャラ。今では色んな意味でノアに欠かせないくらいの存在感を放つまでになりました。
三沢さんもきっと、その口八丁手八丁の小悪党っぷりをグフフフとほくそ笑みながら見てくれていることでしょう。あの広島大会の2日前、飲み会の席で三沢さんは鼓太郎に
「『ROOKIES』って見たことあるか?あれはいい。絶対に見たほうがいい」無邪気な笑顔でそう言ったんだそうです。(Number PLUS追悼特別編集号より)
ナルホドこれは玄藩からも鼓太郎に勧めなきゃだね。だって、ROOKIESって言ったら玄藩でしょ?!
三沢さん安心して下さい。
明日が見えなくなったら玄藩を見ればいいんですから!
プロレスを愛する、そしてノアを愛する全ての者よ…夢にときめけ、明日に煌めけ!▼第2試合 Jrヘビー級リーグ出場者決定戦○青木篤志(6分59秒 腕ひしぎ逆十字固め)NOSAWA論外●
↑握手を求める論外、この後青木の痛烈ビンタを喰らいました。当初予定されていた宮原が体調不良で欠場となり、神栖大会に乗り込んでの田上社長とのスキットを挟んだ上で、GURENTAIの論外が出場決定戦に割り込んできました。
個人的に、この流れには正直言って附に落ちないものがありました。
三沢さんの追悼大会という名目の大会で、出場出来ない選手もいる中、他所者の三沢さんと何の縁もない選手がそんな簡単に出場出来ちゃうってどうなんだろうと。
一緒に観戦した先輩が、「追悼大会なのに、マッチメイク的にそれを感じさせるカードって第6試合くらいだな…」そう言っていて、自分も何故この追悼大会でJrリーグ出場決定戦をやらなきゃいけなかったのかが疑問でした。
次期ナビでの開催なら、今ナビ中にやれなかったのか?
ていうか、そもそもこの決定戦に出た4選手は全員出場資格があると自分は思う。
それなのに、それほど層が厚いとは思えないノアJrの中からあの4人をふるいにかける必要が何処にあったのだろうか?
そして、極めつけは先の名古屋大会でKENTAの持つベルトに挑戦し、前哨戦から大いに盛り上げてきた上で、あれだけの試合をやってのけた(サムライTVにて視聴済み)青木がそこに入っている矛盾。
青木本人が自ら志願したからって、会社的にそれを認めちゃっちゃ〜ベルトの価値を下げることになりはしないだろうか?
青木にはもっと上の位置で、それこそみのるや天龍っていうこの日でなければ絡めない大物とやらせて上げたかった。
彼は間違いなく、これからのノアJrの“未来”なのだから!!
この日の熱気を次に、この先に繋げて行く為にはそういうマッチメイクが必要だったと自分は思う。
それとNOSAWA論外と言うレスラーがどうこうじゃなくて、追悼大会ならもっと三沢さんに縁があった選手…越中や大ちゃんに新崎人生(withハヤブサ)や太陽ケアと言った選手を呼んでもらいたかった。
自分は前から、変えてもらいたいと思うところには異を唱えてきたのでこれからもその姿勢は変わりません。
ただ、これは一ファンとしての純粋な願いだったってだけだし、このままいくと長くなり過ぎるので観戦記に戻ります。
さて、勝負タイムを見れば分かるように短時間決着だったこの試合。
しかして、その中で青木はしっかりと自分の持ち味を発揮し、大舞台での強心臓ぶりをアピールすることで強烈に自己主張をしてみせた!
良い試合ってのは、長くやればいいってもんじゃないし、中盤から終盤にかけて大技を乱発し合っての我慢比べ的な試合の全部が全部必ずしも「いい試合」になるわけじゃない。
ただ、短い時間の中で自分の良さを凝縮して魅せるには、それだけの技術とファンに認知された一撃必殺の武器が必要不可欠!
青木はKENTAとの、前哨戦を含むタイトルマッチで拘りの腕ひしぎを万人が認める必殺技にまで昇華させたからこそ、あれだけ場内を沸き上がらせる短時間決着が生まれたんだと思う。
またそれを演出した論外の畳み掛けてくる丸め込みの妙!
あの曙をも丸め込んだ(途中で潰されかけたけど)超高校級ラ・マヒストラルが決まるか決まらないかのスリリングな攻防が、青木のあの一撃必殺のフィニッシュを引き立てたのだ!
敗れて天晴れ!GJ論外!!
ノアの選手やファンに、長時間のマラソンマッチや交互に技を掛け合う耐久マッチ以外にも短時間ながらこれだけ会場を沸かせられる…こんな魅せ方もあるんだってことを学んでもらう意味でも、とても意義のある試合だったと自分には思えました。
そして青木には、BOSJベスト4の名にかけて優勝戦線に絡む暴れっぷりで結果を出してくれることを願います。
このキャリアであの自信みなぎる佇まい、そしてどんな場面でも一瞬でその場の空気を切り裂くことの出来る技術に裏打ちされた殺気と、それを可能にさせる強い精神力!
そして、口下手揃いのノア勢の中においては、その舌鋒鋭い硬軟自在のトークもこれまた期待しております(笑)
三沢さんもきっと満足気に、そして頼もし気に眺めてくれていたに違いない。その根拠は?と聞かれたら自信を持ってこう答える。そう思わせるに充分な閃光をこの試合の青木は確かに放っていたからだと。